ミュージックマシーン


■NONA REEVES 西寺郷太インタビュー
■7枚目のオリジナルアルバム「SWEET REACTION」がついにリリース。
■喜びと悲しみ、ハッピーでメロウ、すべての感情を詰め込んで回るディスクをキャッチして、この夏の思い出のページをめくれ! ノーナ最高!

【ディスコグラフィ】

■アルバム

1st 「SIDECAR」
1996年12月13日(GIANT-ROBOT RECORDS)

2nd 「QUICKLY」
1997年8月25日(GIANT-ROBOT RECORDS)

3rd 「ANIMATION」
1999年2月5日(WARNER MUSIC JAPAN)

4th 「FRIDAY NIGHT」
1999年12月10日(WARNER MUSIC JAPAN)

5th 「DESTINY」
2000年10月12日(WARNER MUSIC JAPAN)

Remix Album「CHERISH!」
2001年11月7日(WARNER MUSIC JAPAN)

Best Album 「GREATEST HITS / BOOK ONE」
2001年12月19日(WARNER MUSIC JAPAN)

6th 「NONA REEVES」
2002年9月5日(COLUMBIA MUSIC ENTERTAINMENT)

7th 「SWEET REACTION 」
2003年7月23日(COLUMBIA MUSIC ENTERTAINMENT)

 

 

03.MEMORIES
メモリーズ 〜ひと夏の記憶〜

――この曲はシングル候補だったって話を聞いたんですけど。

そうですね、俺の中ではずっと「MEMORIES」をシングルにしようと思って、この夏に照準をあわせてやってたんです。いままでのシングルは「ENJOYEE!」「I LOVE YOUR SOUL」「DJ!DJ!」「STOP ME」みたいな、どんどん押していくような、相撲で言うと突っ張りの曲が多かったんで。

――相撲で言わなくても(笑)。

(笑)。だから、今度は足をかけて倒すような、メロウなグルーヴの曲でいきたかったんですよね。これがラジオでかかるとすっげぇいいんじゃないかなっていうのはずっと思ってた。夏にイントロが流れてきて、その場は盛り上がってるんだけど、その歌は切なく響いてるみたいな。あと「HIPPOPOTAMUS」が前のアルバムで重要な曲で、ライブでみんなで歌ったときにすごいいい感じになってたから、そのテイストをもっと推し進めたいと思ったんですね。だから「MEMORIES」もライブで「♪愛があるか確かめてたい」ってみんなで歌えると思うんですよ。例えば野音みたいなとこで夕暮れ時にこれをみんなで大合唱したらすっげぇいいんじゃないかと思って。確かにこの曲はバンバン押していく感じの曲じゃないし、そんなに盛り上げる曲じゃないんだけど、でも結果的にすっげぇ盛り上がるみたいな。そういうシングルがいいんじゃないかなって思ってたんですよ。
ただ、「CHANGIN'」ができたときに、YOUさん入って異様にテンションがあがっちゃったから。結局4曲、「SWEETNESS」「EASY LOVE」「CHANGIN'」「MEMORIES」の4曲をシングル候補のつもりでみんなに聴かせたんだけど、やっぱりね、「CHANGIN'」があるとみんな「CHANGIN'」しか選ばないんですよ(笑)。そしたらまぁ俺も「そうですね」みたいな。確かに「CHANGIN'」はキャッチーすぎるからね。俺も「MEMORIES」をシングルにできないことは残念ではあったんだけど、これはしょうがないなって。

――でもこの曲がラジオでかかるところも聴いてみたいですね。

うん、だからラジオで2曲かけられるときは「CHANGIN'」と「MEMORIES」にしたいと思ってるし、夏には重要な曲になっていくと思いますよ。自分の好きな曲の系統っていうのがあるんですよね。どの曲も自信があって作ってるんだけど、でもやっぱり昔でいったら「BIRD SONG」とか「PEANUTS」とか、「WILD LIFE」とか「FRIDAY NIGHT(SOUL ON)」とかそういうのが特にね。「MEMORIES」は「SUMMER REACTION」や「CHANGIN'」とは違って、ちょっとソロっぽい曲なんですよ。自分の胸のど真ん中で作ってる曲っていうのかな。そういった意味では大事な曲のひとつですね。


04.SWEET BEGINNING
スウィート・ビギニング

――で、「MEMORIES」のあとに「SWEET BEGINNIG」が入るんですね。

これは奥田が作ってきたインタールード的な曲ですね。この曲は前回のアルバムのレコーディングのときに奥田が弾いてて「すげぇかっこいいな」って言ってたんだけど、俺としてはそのフレーズをループさせて、そこにメロディをつけてちょっとヒップホップっぽくしたかったんですよね。でも奥田はこのままでいきたいってことで、だったら次につながる曲をなんとかしなきゃって思ってたんです。「SWEETNESS」って曲はあったけど、それを「SWEET BEGINNING」からつなげるって発想はまだなくて。
でもある日、俺が焼肉屋でホルモン食ってて。確か上ミノかなんか食ってたんですよ。肉はあんまり食いたくなくて、ホルモンばっかり食ってたのかな。そんときに「SWEET BEGINNING」ってタイトルをふっと思いついて、「SWEET REACTION」ってアルバムタイトルだし、奥田の作ってきた曲「SWEET BEGINNING」ってタイトルにしたらいいんじゃないかと思って。で、頭んなかで「SWEETNESS」につながんねぇかなって。

――ホルモン食べながら?

ホルモン食べながら。そしたらこれ合うんじゃないかと思って、奥田に電話して。次の日スタジオであわせてみたら、めちゃめちゃいいじゃん!ってことになったんですよ。もともと曲順考えてたときは「MEMORIES」の次にすぐ「SWEETNESS」だったんだけど、それじゃ確かに弱かったんですよ。ちょっと唐突で。でも「SWEET BEGINNING」が入ることですっごくよくなったかなって。

――このインタールードが、アルバム全体のリラックス感みたいなものをよくあらわしてると思います。

カラフルな感じもしますよね。今回これが正解だったと思いますね。


05.SWEETNESS
スウィートネス

――この「SWEETNESS」は渾身の1作という感じがします。「MEMORIES」と同じくメロウな曲なんだけど、こっちのほうが気合いが入ってるというか。

「MEMORIES」に関しては、バンド感があんまりないんですよ。ベースもこれだけ千ヶ崎じゃなくてプロデューサーの門倉さんのシンセベースだし。だから「MEMORIES」が歌以外なんにもなくていい、くらいの曲だとしたら、「SWEETNESS」に関してはぜんぶ生バンドで全員でガツンとやってるので、そういう意味ではエネルギッシュな感じがでてるんじゃないですかね。
でも実は俺、最初に作ったときはまるっきり逆に思ってて、「SWEETESS」はわりとミニマムなバラードだと思ってたんですよ。でも門倉さんに聴かせたとき、「これバンドでバーンとやろうよ。ストリングス入れて『What's going on』みたいな感じに」って言われて、俺は「いや、もうちょっとチープな演奏で、80'sっぽいドラムが入ったりして、ミニマムにやったほうがくると思うんですよね」みたいな話をして。でも「いや、これは絶対バンドでエネルギッシュに演奏したほうがいいよ!」って言われて、やってみたらこれがすっごいよくてね。

――ノーナのソウルミュージック集大成みたいな感じになってますよね。

前半のメロディはスティービー・ワンダーにすごいオマージュ捧げてて、ストリングスの使い方とか全体的なムードはマーヴィン・ゲイですよね。で、最後のフェイクからマイケルが登場!みたいな。俺の好きなアーティストをぜんぶミックスしたみたいな感じです。これコード進行とかメロディのはこびなんかは、自分がいままでやったことない崩れた展開になってるんです。ちょっと予想つかない感じがいいなと思ってるんですよ。生演奏でこのクオリティでできるっていうことに関しては、メンバー全員含めてすごく自信がありますね。あとからプロトゥールズ上で直したりとかほとんどしてないので。


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