ミュージックマシーン


■NONA REEVES 西寺郷太インタビュー
■7枚目のオリジナルアルバム「SWEET REACTION」がついにリリース。
■喜びと悲しみ、ハッピーでメロウ、すべての感情を詰め込んで回るディスクをキャッチして、この夏の思い出のページをめくれ! ノーナ最高!

【ライブスケジュール】

ワンマンライブ

■2003年9月12日(金)
新宿LIQUIDROOM


2003年9月26日(金)
ミナミアメリカ村BIGCAT


インストアライブ

2003年7月26日(土)
HMV新宿SOUTH


2003年8月2日(土)
福岡HMV天神


2003年8月23日(土)
大阪タワーレコード難波店


■2003年8月31日(日)
タワーレコード渋谷店


※入場方法などの詳細は公式サイト nonareeves.comをご覧ください。

イベント出演

(有)申し訳ないとSP
2003年7月26日(土)
新宿LIQUIDROOM
DJ:ミッツィー申し訳(申し訳ナイタズ),宇多丸申し訳Jr.(Rhymester),ギュウゾウ申し訳Jr.(電撃ネットワーク),西寺郷太申し訳Jr.(NONAREEVES),ACID TOMMY申し訳Jr.(福富幸宏),VenusFlyTrapp申し訳LADY'S and more...
LIVE:NONAREEVES,シーモネーター&DJTAKI-SHIT,L.LCOOLJ太郎 feat.LATINRASKAZ,ロマンポルシェ。,SHIGURE andmore...

RETURN TO NATURAL CLUB QUE 夏の陣-FastSynQue VOL.1-
2003年8月3日(日)
下北沢CLUB Que
HARCO,NONAREEVES,Quinka with a Yawn

LIFE SIZE ROCK 03
2003年8月22日(金)
大阪なんばHatch
NONA REEVES,キリンジ,つじあやの,flex life



※注) スプーチー(SPOOCHY)
西寺郷太プロデュースの3人組ガールズボーカルグループ。1998年アンダーフラワーレコードから1stアルバム「SPOOCHY」(名盤!)をリリースし、現在は活動停止。初期ノーナ・リーヴスの音源やライブではコーラスも担当。

 

 

■09.EASYLOVE
イージーラヴ

――この曲をシンバルズの矢野さんと演ることになった経緯っていうのは?

矢野さんは、俺らが早稲田に入って、大学1年の4月の頭にサークル探してたときに出会ったんですよね。俺は最初に小松と仲良くなって、いっしょにサークル探してて。

――はい。

そのときは俺も小松もドラムだったんですよ。で、俺自身は高校のときにずっとドラムをやってて。

――え? 郷太さんドラムだったんですか?

ドラムずっとやってたんですよ。まぁボーカルやりたかったんですけど、ドラムもやりたくて、これがギターとかベースだったら弾きながら歌うって形で両立できたんでしょうけど、ドラムだと自分の曲をぜんぶ自分で叩きながら歌うってわけにもいかなくて。

――C-C-Bみたいになっちゃいますしね。

でも俺ドラム叩くのすごい好きだったし、比較的ちゃんと叩けてたんですよ。リズム感はけっこう自信あったし。まぁそんな感じでサークル探してたときに、当時大学4年だった矢野さんのドラムを聴いて、そのサークルに入ろうって決めたんですよ。だからやっぱりその時点からある種スターっていうか憧れの人で、家とか遊びに行ってもレコードの数とかいままで見たことないくらいすごくて。それまで高校生だったんで、4月に矢野さんと会ったショックっていうのがホントに大きくて。当時の俺からしたらいままでとまったく違う世界ですよ。知らなかった音楽をたくさん教えてもらって、矢野さんは常にアティチュードっていうか、俺の一所懸命さっていうのも常に認めてくれて、大学のなかで閉じてやるだけじゃなくて、外にどんどん広がっていきたいっていう俺のビジョンみたいのもわかってくれてて、すごくよくしてくれてたんですね。で、シンバルズもノーナの直後くらいに活動をはじめて、いまもこうやって活動してて、沖井さんとか土岐さんとも長い仲だし。
それでこないだ矢野さんといっしょに飲んでて、ノーナをこうしたいんだ、みたいなビジョンについて話してたら、矢野さんがすごくわかってくれて、「それじゃ一回いっしょにやってくださいよ」って言ってはじまったのがこの「EASYLOVE」ですね。そんときに、もとからある曲でやるんじゃなくて、矢野さんと奥田と小松と俺で、無からはじめるみたいな、そういう曲作りを一回やってみたいと思ったんです。たぶんそういうやり方は何回もはできないけど、はじめの一回はすごくいいのができると思ったんですね。この「EASYLOVE」はそういうやり方でやってみて、時間はかかったけど結果的にすごいいいのができて、おもしろかったですね。

――土岐さんをゲストボーカルで入れるっていうのはどこから?

それは俺のアイデアですね。だれか女の子をゲストボーカルで入れたいって思ったときに、やっぱり土岐さんしかいないなって俺は思ったんだけど、もしかしたら矢野さんはイヤかなっていう心配もあったんですね。シンバルズっぽくなりすぎるかなっていうところで。でも土岐さんも矢野さんも沖井さんも「いいよ」って言ってくれて、そこのところはよかったですね。

――じゃあ土岐さんは途中参加なんですね。

そうですね。土岐さんがスタジオ入ってくれることになって、それから俺が土岐さんの歌う部分のメロディと歌詞をパパッと書いたんですよ。それまではそこだけ空いてて、俺が普通のAメロと同じメロディ歌ってたんですけど、やっぱなんか違うなって思ってたんですね。それで土岐さんにスタジオ来てもらって、何回か歌ってもらって、土岐さんの声の特性とかを考えて、その場で浮かんできたメロディを土岐さんが見てる横で書いて。だからすごく土岐さん仕様っていうか、ロック的というか。上品なんだけどクラッシュして飛び散る、パンキッシュな感じがかっこいいなと思います。だから服で言うとオーダーメイドというか、土岐さんのためにイチから作ったんですよ。

――土岐さんのボーカルがめちゃめちゃかっこいいです。

でしょ?

――なんか、頭がよくてセクシーな女の子って感じで。

俺にとっても土岐さんって憧れの女の子だったんですよね。歳は下だけど、昔から目立ってたんですよ。だから“モテる土岐さん”みたいのをノーナのなかで出せればいいなって思って。

――それは成功してると思いますよ。

だからこれ女の子が聴いてもかっこいいと思ってくれるんじゃないかな。「ANIMATION」の頃にはなかったバイオレンスというか、セクシーな感じが今回特によく出てるし。肉体的な意味でセックスを感じさせる部分があるっていうか。例えば「TUBE RIDER」とかやっぱり高校生っぽいじゃないですか。でも今回のアルバムはこの「EASYLOVE」とか「SUMMER REACTION」とかもそうなんですけど、エロスっていうのがいい感じで出てると思いますね。

――エロいんだけど声かけにくい女の子っていうイメージがあります。

そうですね。“高い”女の子ですよね。値段が高い女の子って感じがいいなぁと思ったんです。


10. (MY GIRL, YOU MAKE ME)BLUE
ブルー

――で、次は「BLUE」なんですけど、これは「スプーチーのバラード」っていう仮タイトルがついてたんですよね。

そうですそうです。ギリギリまでそうでした。

――もともとスプーチー(※)のために書いた曲だったんですか。

うん。歌詞もちょっと違ってて、女の子が男の子に向けて歌ってる曲だったんですよ。当時からすっごい気にいってた曲だったし、彼女たちが歌ってるのもよかったんですけど、ホントになんかうまくタイミングがあわなくて、「SPOOCHY」ってアルバムが出たときには入らなくて、でも2ndアルバムも俺は出そうと思ってた部分があったんで、「じゃあ2ndで入れればいいね」って思ってたんだけど、それもいろいろ事情があって、あのアルバムが最後になっちゃって。まぁそれもはかない感じでいいかなとも思うんですけどね。でもあのアルバム、俺はすごい気に入ってて。

――うん、ぼくもすごい好きですよ。

あのアルバムは説明過剰じゃないところ、ものすごく足りないところが好きで。そのときしかできなかったものだしね。で、あのときは何千枚かしか作ってないけど、また出したいなって思ってて、海外からも出したいって話が1回あったくらい自信があるアルバムで、このままでは終わんないなって感じはあるんですよ。

――最近のファンの人はあんまり知らないのかもしれないけど、あれすごくいいレコードですよね。

うん、俺もそう思います。杏子ちゃんっていうのが俺が高校くらいんときから仲がよくて、みっちゃんもノーナがはじまったくらいから仲よくなって、礼子さんも下北のころに会ったんですけど、最初はね、杏子ちゃんが当時ギターを買って、弾いてた歌がすごくよかったんで、「いいねそれ」ってところからはじまったグループなんですよ。途中から俺がいっぱい作るようになってあのアルバムできたんですけど、そのなかで俺が詞も曲もぜんぶスプーチーのために作った曲が何曲かあって、「JAWS!!」とか「SUNSET LOVE AFFAIR」とか「SUMMERDAYS AGAIN」とか。それでこの曲もそうだったんですよ。でもこの曲はちょっとね、難しい歌で、いい曲になるかどうかが紙一重っていう歌だったんですね。で、あのとき1stアルバムのときにはうまくできなくて、彼女たちも俺もうまくできなくて、結局入らなかったんですね。
で、それからずっと手元に置いてたんですけど、ホントはこれ女の子に歌ってほしかったんですよ。それもちゃんと感情込めて歌ってくれる女の子に。だからスプーチーがなくなって、そのなかの誰か1人に歌ってもらうのもちょっと違うし、誰か俺の好きなシンガーにあげたいなって思ってたんです。それからは「曲作ってくれ」って要請があったときに「これどうかな」って言ってこの曲をあげたりしてたんですけど、ちょっとちがうな、みたいな感じでやめたり、俺も「大事に扱ってもらえないなら返してください」みたいに言ってたりして。実際何回か返ってきたりしてたんですよ。で、あるプロジェクトでかっちりデモテープ作って今度こそ渡そう、この曲を形にしようと思ってたときに、プロデューサーの門倉さんに聴かせたら「これ絶対に郷太が歌ったほうがいいよ」って言われたんです。でももう曲をあげるって約束してたからどうしようかって言ったら、門倉さんが「郷太はいろんな曲を作れるんだから、とりあえずこの『スプーチーのバラード』はとっとけ」「その子にはもっとその子のことを考えて別の曲を作ってあげればいいよ」って言われて。で、それはそれで近いうちに形になると思うんですけど、だからこの「スプーチーのバラード」は門倉さんの提案で残した曲なんですよ。

――正解ですよね。

うん、やっぱり俺が歌うことでスプーチーに対して責任とったってとこもあるし、あと、歌詞を書き換えたりしてるので、いまの曲でもあるんですよね。昔からずっとあった曲だから、やろうと思えばいつでもできたんですよ。でもそれが結果的にいま形になって、小松とか奥田にも「今回やってよかったね」って言われましたね。今回入れて、なんか泣けるなぁっていう気持ちはあるかもしれない。歌詞で「スプーチー」って言葉が入ってるんですけど、これもわざと残したんですよ。これ変えないほうがいいなって。

――昔からのファンとしてはホロリときますよ。

俺もちょっときますよ。いいと思います。


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