ミュージックマシーン


■NONA REEVES 西寺郷太インタビュー
■7枚目のオリジナルアルバム「SWEET REACTION」がついにリリース。
■喜びと悲しみ、ハッピーでメロウ、すべての感情を詰め込んで回るディスクをキャッチして、この夏の思い出のページをめくれ! ノーナ最高!
■ラジオレギュラープログラム
FM横浜「SUMMER REACTION」
毎週金曜日23:30〜24:00放送中。
NONA REEVESの3人が出演。

 

 

■11.THE END OF "SUMMER REACTION"
さよなら、先生

――で、ここで「SUMMER REACTION」のリプライズが入るんですよね。これと「SWEET BEGINNING」があるおかげでアルバム全体がゆったりしてると思うんですけど。

そうですね。そう思います。こういうのがないと「SWEET BEGINNING」だけ浮いちゃうなっていうのもあったし、それにやっぱり「SUMMER REACTION」がいい曲だったんで。「REACTION」っていうのが今回のテーマでもあったんで、もう1回でてきてもそれは正しいなって思って。このコーラスは1曲目の真ん中にでてくるコーラスと同じなんですよ。1曲目ではギターやベースがガンガン入ってるから、ここまでハモってるようには聴こえないんですけど、同じテイクをバックトラック変えてるだけなんですよ。こっちのバージョンでは門倉さんがアコースティックピアノ弾いてるんですけど。同じテイクなんだけど、バックトラック変わるだけでこんな泣ける感じになってるっていうのが俺らにとっても驚きでしたね。

――アルバム全体通して、門倉さんの影響っていうのはでかいんでしょうか。

でかいですね。でもでかいけど、前の「ノーナのノーナ」のときはもっとがっぷり組んでやってたんですよ。あのアルバムではじめてプロデューサーを全面的につけてやったんで、俺らも門倉さんにわかってもらおうと思って必死になってやったところがあったし、門倉さんもメンバー1人1人の特性とかやっぱりわかってなかったところもあったと思うんです。でも今回は俺もすごく主張して、毎回主張はしてるんですけど、今回はより主張して、言い方悪いけど8割方俺が押していって、門倉さんはそのノリノリの俺とかメンバーを、どっかに当てはめるんじゃなくて、ノリのいいままで活かしてくれたんですね。だから門倉さんがいなかったら絶対こんなアルバムできてないけど、前よりもよりナチュラルにノーナを活かしてくれたなって気はします。今回は影響力っていうよりはまとめてくれたって感じですね。だから俺らとしては自分たちでやったつもりになってるんだけど、門倉さんの空気の作り方とか、見えない部分のプロデュースっていうのが圧巻でしたね。

――やっぱりオトナの人なんですか。

歳は40代ですね。今後のワンマンライブでは門倉さんがキーボード弾いてくれるから、ノーナのファンにとっては初登場ですよ。一言で言うと変人なんですけど(笑)。あんまり自分の顔や名前が前に出てくるのが好きじゃない人だから、ノーナのファンは今までは知らなかった人も多いと思うけど、とにかく名手で天才ですね。ま、ぼくが言うのもおこがましいですが、ともかくキャリア、力量、それにノーナのひとりひとりをすごく愛してくれました。ほんと勉強になった。映画「ベストキッド」の空手の達人みたいな感じで鍛えてもらいました。


12.NARCISSUS[THEME FROM NOTA/SWEET ENDING MIX]
愛する者は愛される

――で、いよいよ最後の曲ですね。

しゃべりましたね、きょうは(笑)。いままで受けたインタビューでいちばん長いかもしれない。

――ありがとうございます(笑)。

これは「NOTA」のテーマですね。

――このアルバムに「NOTA」の曲を入れたのは、どういう意図だったんですか。

これは最初からアルバムの最後に入れようって決めてたんです。今回はシティボーイズの音楽をやったっていうのも俺にとってはすごくでかくて。今年の3月頭から4月15日くらいまで、誰とも会わずにずっと「NOTA」やってたんですよ。奥田と小松の力を借りないで1人でどこまでできるかやってみたいっていうことで、1人でぜんぶ打ち込みもやって、ベースは千ヶ崎にぜんぶ弾いてもらったんですけど、あとはぜんぶ自分1人でやりましたね。西寺郷太として7年、8年やってきて、1人でやったらどうなるかっていうのを試してみたかったんですよ。

――実際のシティボーイズの舞台はどうでしたか?

うん、観に行ってすごく感動しましたね。シティボーイズの3人の仲のよさとか、ああいうのもなんだか俺にとっては感動的で。聞いたんですけど、3人で休みとって南の島に行って、スクーバダイビングをやったんですって。

――シティボーイズの3人が?

そう。で、スクーバって1人じゃ潜れないから、インストラクターの人に「じゃあ3人で手をつないで潜ってください」って言われて、3人で手をつないで潜ったんですって。これいい話でしょ?

――そうですね(笑)。

だからノーナも3人で、大学時代に出会ってくされ縁というかパートナーで。奥田はシンバルズやったり、小松もキリンジや堂島くんのところで叩いたりして、みんなノーナの特別さっていうのもわかったと思うし。こうやってシティボーイズみたいにずっと音楽続けていければいいなっていう思いを新たにしたというか。

――いい話ですね。

この「NARCISSUS」もシティボーイズで使われたのと今回のアルバムに入ってるのでは違うんですよ。奥田のギターが入ってたり、歌も最後のところ3人で歌ってたりして。すごいそういう意味では「ノーナっていいな」「ノーナでよかった」みたいな感じがアルバムの最後に入ってます。そしたら聴いてる人も幸せなムードになるかなって思ったんですよね。終わったあとになんとなくハッピーな感じが響いてくるような感じになってるから、それもいいなと思ってるんですけど。

――このアルバムの最後に確かにふさわしいと思います。

あとね、この曲は西寺郷太という人間が、メロディ作って歌を歌って、という部分でいちばんいいところが出てると思うんですよ。「ENJOYEE!」とか「LOVE TOGETHER」とか「I LOVE YOUR SOUL」みたいなああいうがんばってる曲じゃなくて、もっとリラックスした部分で、素で作ればこういう歌になると思うんですけど、それってがんばってないからダメとかじゃないんですよね。

――そういえばいままでアルバムの最後の曲は気合い入った曲が多かったですよね。

「GIRLSICK」とか「HISTORY」とか確かにそうですね。いままではバラードできちっと終わります、みたいな感じだったんですよ。「HEAVEN」とか「UNDERGROUND」とか「TALKING AWAY」とかもそうだし。だから今回がいちばん普通のテンポで終わってるというか、それがすごい俺のなかでいいなと思ってるんですよ。そういう全精力を注ぎ込んだバラードみたいのがない代わりに、こういうハッピーでメロウで、物悲しいんだけどなんか幸せな気分の曲があって。そういうテイストが全体を覆っているのを最後にそういうリボンでくるんであげるっていうか、そういう気がしますね。すごいよかったなと思います。


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